ガーデン、長期計画、始まる♪-Ⅱ 2014.8.31
テニスアリーナガーデン様のガーデンデザインを「描ける」気持ちになれたのは、2013年に入ってからです。施設周の新しいいくつものガーデンがお邪魔にならずに、訪れるお客様に喜んでいただけること、スタッフの皆さんがガーデンの維持管理になじみ始めていただけること、ふたつの実感を感じ始めてからのことです。現況調査を見直して、ガーデン制作の目的を見直してコンセプトを決定し、導線とゾーニングを導き出しました。
コンセプトは「明るく 品よく リズミカルに」です。私が受けたスタッフの皆さんのイメージや建物のイメージをガーデンデザインと統合できたコンセプトになったと自負しています。
パースを描き始めたのは春のことでした。広い敷地です。駐車場ほぼ50台分二か所+他 の緑化です。パースもたくさん描きます。時間がかかりそうでした。
私ごとですが、・・夏が近づいたころ、母の具合が悪化していきました。もともと父よりも一年前に病と闘い始めて、肺の手術を2回も受けています。入退院を繰り返す闘病生活は6年を超えました。・・暑い日が続いた夏の終わりに母はセレスと父の元へ旅立ちました。
私は、大好きな植物と関わり、庭の仕事を始めたこの3年足らずの間に、セレスと父と母を見送りました。・・。2013年の秋は、どうにも仕事が手につかない日々が続きました。
ガーデン、長期計画、始まる♪-Ⅰ 2014.8.31
テニスアリーナガーデン様のガーデン制作のお話しいただきましたのは、2011年の夏のことでした。
この2011年は、公私ともに本当にたくさんの哀しい出来事がことがありました。3月に東北で大きな災害がありましたがこの東北の災害は3年経過した今でもまだ大変です。ご関係のみなさまにお見舞い申し上げます。
そしてその災害の一週間後に、私事ですが、息子のように大切にしていたラブラドールのセレスが15才で虹の橋を渡りました。そしてその二週間後、3年の間病と闘った父が覚めない眠りにつきました。仲の良かったセレスと父が一緒にいるのならそれはそれで良いと思いながらも、長い時間を共に暮らしたふたりとに残された私の寂しさはどうにもすることができませんでした。
・・しかしその5月、私はチェルシーフラワーショーに出展作品の製作スタッフとして出かけることになりました。哀しいさなかではありましたが昨年の夏に決めたことでしたので出かけました。世界的なショーに参加できましたこと、素晴らしい数々の作品を製作過程から見ることができましたことはとても勉強になりましたし、ショーの後2週間、ひとりでイングリッシュガーデン巡りをしたことは癒しのみならず感動をたくさんいただいた素晴らしい時間でした。
帰国して、テニスアリーナガーデン様からお話しいただきさつそく拝見に伺いましたが、花と緑こそありませんでしたが、とても清潔感のある親しみやすさのあるテニススクールでした。
広い場所を、どこをどういうふうに緑化していこうかと、お施主様とたくさん考え何度もミーティングを持ちました。テニスで施設を利用されるお客様に喜んでいただくことや緑化が環境や地域に優しいことになるためには、どういう最終形・コンセプト・プロセスが適しているかなど、考えるべきことがたくさんありました。
花香菜の主張に、「ガーデンは、できることは自分たちで管理をして、花や緑と触れ合う時間を楽しんで、植物から癒しや喜びをもらってほしい」ということがあります。テニスアリーナガーデン様の緑化に当たっては、スタッフの皆さんが植物との触れ合いを楽しんでほしい、そしてその喜びをそのお客様方と分かち合ってほしいということがありました。
そこで、3年計画で、「花育」という名目の花と緑の関わりを始めることになりました。
まずスタッフのみなさんに花と緑を植えて管理をしていただきます。もちろん植え方・育て方・管理の仕方のお話もします。一応「花育」です、土や根の話、そしてイングリッシュガーデンや日本庭園のお話もさせていただきました。講師が私ですので「力不足」のところもあったかもしれませんが、スタッフの皆さんがたくさんの知識や技術を習得してくださったことはとてもうれしい限りです。三年目の今、この花と緑の触れ合いは、イベントの中で施設を利用されるお客様へも広がりを見せています。
さてガーデン制作のお話です。
今まで花や緑のなかった上記写真のところ、敷地内の通路だったりしたところがガーデンに変わります。いきなりの変化で問題の生じることを避けるために、まず施設の周りに「仮ガーデン」を設置するところから始めることにいたしました。テニスで施設を利用されるお客様のお邪魔にならないか否かを検討しながら、そしてスタッフの皆さんが、植物を植えて管理するということを経験しながらの少しずつ進めました。最初はパースを描いたのですが、「仮ガーデン」ですのでいきなり制作するようになり、花や緑はだんだん増えてどんどん大きくなって行きました。
新設養護施設のお庭をデザインさせていただきました♪ 2014.8.30
2012年春、建設中の養護施設のお庭のデザインをさせていただいております。こちらはお話をいただきました時にすでに建築とも着工しておりましたので、ガーデン施工はお任せいたしました。
大きなバルコニーがありましたので、そこをコミュニティーの場所として、みなさんが楽しく集えるようにとの想いをこめてデザインいたしました。
お寺のお庭をデザインしました♪ 2014.8.30
2011年の秋のことです。尼さんのお寺のお庭リニューアルデザインをさせていただきました。
現況を見せて頂きましたら、温かな雰囲気のあるかわいいお庭とお寺でした。ご詠歌の会などが持たれるそうです。お参りされる方がお休みされるために座ることのできる場所を設置して、またご詠歌の会やお花の会などの時に、お庭で集える場所を作りたいと思いデザインをしました。導線が考え始めて全体を考えて、植栽を決めてパースを描きプレゼンさせていただきました。
寺社仏閣は、専門の建築やさんや造園屋さんがいらつしゃるので、施工はそちらにお任せしています。
食堂前ガーデンに鐘とポタジェを新設♪ 2014.8.29
2013年5月、瀬古マザー園の食堂前ガーデンに大きな鐘ができました。
この鐘はこちらでお世話になられた方が寄贈されたものです。 そして、鐘の周りに植え込み花壇を新設し、その後ろにレンガ積み+木製テーブルのレイズドベツドを製作させていただきました。遊歩道についている手すりを一部カットして、遊歩道から車いすでも利用できるようにしています。レイズドベッドの制作は、私の夢の一つでもありますのでこれはとてもうれしい出来事です。白杖や車いすの方が使いやすいよう心を込めて導線を考えてプレゼンさせていただきました。
今回は、式典がもたれました。理事長のご挨拶などの後、記念樹のご案内させていただき、記念植樹をいたしました。
食堂前ガーデンは今、季節の野菜が育ち、食堂からその実りを楽しんでいただくだけではなくて、皆さんの朝夕の散策や収穫イベントなどで利用されています。施設の触れ合いのガーデンとして大活躍です。
玄関脇の「石庭」も、緑を入れて生き生きとなりました♪ 2014.8.29
2013年春のことです。
玄関のとなりに「石庭」があります。白川砂利と石の組み合わせは素敵ですが、少しさびしくも感じるので、緑を配置することにしました。玄関回り、建物のファサードに「いのち輝く生き生き感」を取り入れることが目的です。
大きな屋根の下ですし、「鉢植え」の設置といたしました。写真、右から左への変化です、いかがでしようか?
地域の憩いの「南西ガーデン」♪ 2014.8.29
2012年の初夏のことです。
「ケヤキが一本大きくなりすぎて、剪定しても電線に引っかかるし、落ち葉がご近所の迷惑になるので困ります。」と相談を受けました。・・ケヤキは成長が早く大きくなるので、こういうことが起こります。
・・このケヤキはこの場所のシンボルツリーになっていますので、なんとかならないかなと考えましたが、・・いろいろありましたが伐採することに決定しました。ケヤキの周りに小さな花壇があるのですが、ケヤキを伐採して日当たりを確保して、お花を楽しんでいただくことでこの場所はより生かされるとも考えました。
20年物のケヤキです、伐採伐採は大仕事です。熟練の庭師さんが上から少しずつ幹を切り、大きなユニツクで釣り上げて、・・ケヤキはいなくなりました。
ここには、20年物の「ハナモモ」があり、春先に花をつけるとそれはとても見事です。また、ちょうど交差点の角にあるこの場所は、外から地域の方が楽しんでくださることも多いので、花壇に季節のお花を取り入れることにしました。
今では、管理をしているときに、「いつもきれいにしているね。そのお花は何? 」と、地域の方によく声をかけていただける場所になりました。
明るいグリーナリーガーデン ♪ 2014.8.28
2011年春、建築の美しい「くりきクリニツク」様のガーデンデザイン・施工をさせていただきました。
こちらは、バス通りの交差点に面していて、地域の方たちの「憩いのガーデン」としての意味合いもあります。ご希望をじっくり伺いながら、樹種を決定してパースを描き、プレゼンさせていただきました。新樹種樹木をとりいれて、グランドカバーもカラフルリーフを中心として、メンテナンスの苦労の少ない明るい空間をデザインしています。全体に自動潅水施工も入っています。
人気あるの地域密着で腕のいい優しい院長先生と副院長先生のいらつしゃるクリニツクです。緑化が、患者様や先生・看護婦さんかたがた、そして地域の皆様に喜んでいただくことができますことを願いながらデザインさせていただきました。
完成直後の写真例です。
ガーデンは、施工後の管理がとても大事です。
植物が元気に育ち、造ったばかりよりも時間を重ねて美しさを増すガーデンがいいですね。秋には秋の彩りを、春には新緑のずかすがしさを表現するガーデン、こちらはそんなガーデンを目指しました。
こちらの管理をさせていただいていますと、地域の方に声をかけていただいて、植物のお話が弾み、とても楽しくうれしい時間が流れます。どうぞ、施工後の秋、春のガーデンをご覧くださいませ。
ハーブ・ボーダーガーデン制作 ♪ 2014.8.26
2011年の初冬12月、前述の視覚障碍者の施設、「瀬古マザー園」様のハーブガーデンをデザイン・制作しました。
細い砂利歩道の東側の隣地は野球場になっていて、毎日午後には元気な野球少年の声が聞こえる場所です。
施設の皆さんがお散歩する場所には屋根があるので、雨の日でも花と緑を楽しんでいただくことができます。
大きな常緑樹が茂っている場所のリニューアルです、少しの樹木を入れ替えして、薫り高い散歩道にしたいですね。
あっ、散策の時に利用される手すりの向こうに、植物に触れていただけるといいとも考えました。
ハーブは、触れるとより一層香り立ちますものね。
見にくくてすみません。
最初の図面は、現状分析、隣の図面が新設「ハーブガーデン」です。
そして、そのパースです。・・、見にくくてすみません。
来年の春に向けてのガーデンです。
骨組みの石組みや丸太の花壇はできましたが、植えたハーブは、・・、赤ちゃんハーブたちばかりです。
春になって育つことがとても楽しみです。
施工は、やはり八ヶ岳カントリーガーデンの南條さんを親方として、アトリエ岳さんとそのスタッフの方、また松岩庭園工房さんにお願いしています。
ハーブ香り立つ翌年の春からは、大いに香り、元気に育ってくれて、毎年ガーデン散策も楽しんでいます。
夏の日差しを避けてふたつの「壁面緑化」制作♪ 2014.8.26
暑い夏の日差しを避けて、「瀬古マザー園」様に、壁面緑化をふたつ作りました。これは2012年の初夏のことでした。
ご希望を伺って、お話して、パースを描くまでもないので、さっそくの施工をいたしました。
オフィスの前は、クロチクの列植、てすりを使う白杖利用者の方の邪魔にならないように、また、風が涼やかな葉音を届けてくれるようにとの祈りを込めて植えました。
もうひとつは、お客様が集うお部屋の窓の外、「ゴーヤのカーテン」です。
管理は、職員の皆さんがされます。
実を収穫したり、高いところに絡まっている茎を戻したり、管理の凛々しい姿は、見ている皆さんのヒーローです。
ガーデンの管理は、施設の皆さんでして頂くのが一番です。
植物に触れると植物にに癒されるし、植物のことが良くわかるようになって大切にできるから。
人任せではなく、おのずと進んで管理すると、たとえ暑い中でも、大きな喜びが見えてくること間違いありませんよ。
心のこもった管理、いつもありがとうございます。